十和田石とは?
約1,000万年前(新生代・第3紀)に海底で起こった火山の噴火により、海底でそのまま凝固された火山灰です。
十和田石は、青白色の地に青緑色の地紋が入っています。
この淡い青緑色と模様から、やすらぎの青石天然「十和田石」として多くの人々に親しまれています。
十和田石の性質
十和田石は、石英や曹長石、緑泥石などの複合岩石です。
大理石や花崗岩(御影石)のように結晶化した岩石ではなく、小さい結晶が火山灰によって固められた岩石であるため、海底のミネラルを豊富に含んだ岩石となりました。
十和田石を小さく砕きpHを計ると、弱アルカリ性(pH9位)を示します。
これは、十和田石を水に溶かすと容易にイオン化することを示しています。
十和田石の構造と化学変化
十和田石の表面を走査型電子顕微鏡で見ると、無数の空間が存在する多孔質であることがわかります。
このことで、水や臭いを一旦吸着、放出、分解することができるのです。
また、有害物質はいずれも安全基準値以下・分析下限値ですので、
建築資材として用いても安全です。
十和田石の7つの特徴
(1) 保湿・保温機能がある
十和田石には無数の穴が空いており(多孔質)、空気や水分を吸収します。
多孔質な構造は断熱効果もあり、保温機能も合わせて持っています。
(2) 消臭・シックハウス対策機能がある
多孔質構造のため、悪臭やホルムアルデヒドが発生しても吸着します。
(3) 水で濡れても滑りにくい
大理石や花崗岩は、意思の表面と足の間に水の膜ができ表面張力がはたらくため滑りやすいです。
十和田石は多孔質なので水分を10%程度吸収します。
(4) 防カビ・防菌機能がある
十和田石はカビが苦手なアルカリ性なので、防カビ・防菌機能を持っています。
(5) 遠赤外線放射機能がある(放射率89%)
十和田石は遠赤外線放射機能のほか蓄熱機能も持っていますので、
室内を効率的に暖め、体を芯から温めます。
(6) マイナスイオン放出機能がある
十和田石は活性した還元状態にありますので、
空気中の水分と空気の流れによりマイナスイオンが飛び出してきます。
マイナスイオンの放出量は、十和田石の採掘場では6,910個/1ccに達し、
森林での3,000個に比べてはるかに大きいです。
※一般的な室内は50~100個と言われています。
(7) 水質浄化機能がある
水道などに含まれる消毒剤を、多孔質な構造に不着させます。
また、水に十和田石を入れるとカルキ臭をなくす働きがあります。
十和田石 利用事例
東京芸大 奏楽堂
秋田大学 工学資源学部
十和田湖奥入瀬渓流・擁壁
名古屋市栄町・ラシック
共同浴場
一般住居 浴室
十和田石採掘現場